ダグラス最後のプロペラ旅客機が,DC-7です。
日本航空が,国際線用機材として1956年に導入しましたが,すでにジェット旅客機DC-8を発注済みであったため,1960年のDC-8導入までのリリーフ機としての位置づけでした。
この味のある4発プロペラ旅客機をFS2004で飛ばしてみましょう。
レシプロエンジン旅客機の大型高出力化や速度向上の限界を示すことになったDC-7
1953年ごろから開発されたDC-7は,開発当初から同時並行で開発が進んでいたジェット旅客機DC-8までのつなぎとして考えられていました。
レシプロ大型旅客機の限界を示すことになった悲しい現実です。
飛行機ファンからみると,大きなカウルフラップがついていて,エンジン始動時に黒い煙を出すレシプロエンジンは,レトロな雰囲気満載の魅力的な機体だと思います。
JALは,国際線機材として延べ5機のDC-7Cを運航しました。
今回ご紹介する機体は,”City of San Francisco”という名前の付いた初号機です。
機内は,障子まで備えられていたといい,日本情緒を演出した上品な機体だったようです。

jal_dc7c.zip付属の画像を引用
FS2004用機体のダウンロードとインストール
ファイルのダウンロード
基本機体データと塗装データをFlightsim.comからダウンロードします。
まず塗装データです。
ファイル名は”jal_dc7c.zip”です。
Flightsim.comから引用
つぎに,この機体に合う機体データです。
最初はFS2002用の機体でしたが,色々探して見たところ,FS2002の機体を元にしたFS2004用のデータが見つかりました。
ファイル名は”dc7_mgc.zip”です。
Flightsim.comから引用
機体の組み立て
組み立てには,少し複雑な手順が必要です。
Step1
まず,基本機体であるdc7_mgc.zipを展開します。
フォルダーの中にある”Effects”,”Guages”の2つのフォルダーをFS2004のフォルダーにコピーします。
Step 2
つぎに”Aircraft”フォルダー内の”DC-7”フォルダーを開きます。
塗装データファイルのjal_dc7c.zipを展開したjal_dc7cフォルダーを開いておきます。
ここにある”sound”フォルダーと,”aircraft.cfg”,”dc7.air”,”DC7_ref.txt”の3つのファイルをjal_dc7cフォルダー内にコピーします。
Step 3
つぎに”Aircraft”フォルダー内の”DC-7 Panel”フォルダーをjal_dc7cフォルダー内にコピーし”panel“という名前に変更します。
この”panel“フォルダー内にある”panel-fsx.cfg”は不要ですから削除します。
そして,”Aircraft”フォルダー内の”DC-7 Panel Manual”フォルダーをjal_dc7cフォルダー内にコピーします。
Step 4
”Aircraft”フォルダー内の”DC-7 Sound“を,FS2004の”Sound”フォルダーにコピーします。
Aircraft.cfgの編集
jal_dc7cフォルダー内にある,”ReadMe.txt”を開きます。
この中にある機体定義部分を,”DC-7”フォルダーからコピーしたaircraft.cfgファイルに組み込みます。
その際に,少し変更を加える必要があります。
その理由は,JALのDC-7CはFS2002用の機体をベースにしているため新しいFS2004用の定義にあわせる必要があるためです。
組み込む部分は次のようになります。
[fltsim.0] title=Douglas DC-7C Japan Air Lines sim=dc7 model=v3 panel= sound= texture=JAL kb_checklists= kb_reference=dc7C_ref ui_manufacturer=Douglas ui_type=DC-7C ui_variation=Japan Air Lines atc_heavy=0 atc_id=JA6301 atc_airline=Japan atc_flight_number=101 description=The DC-7C was a complete redesign abandoning the wing of the DC-4 allowing a further substantial increase in fuel and oil capacity. Updated engines gave slightly more power for take off and climb, but since the DC-7C was 17,000lbs heavier than the DC-7B performance was significantly reduced. prop_anim_ratio=0.9
編集し終わったaircraft.cfgファイルは,ここからダウンロードできるようにしました。
できあがったjal_dc7cフォルダーの内容は,次のとおりになります。
jal_dc7cフォルダーを,FS2004のAircraftフォルダーにコピーすればインストール作業は完了です。
機体選択画面
航空機メーカーは”Douglas”,機種は”DC-7C”,バリエーションは”Japan Air Lines”です。
操縦席画面
実機のコックピットの貴重な画像がありました。

DC-7 cockpit by Enda Burke. Photo from flickr
機体組み立ての際にパネルを導入しているので,実機のようなコックピットが表示されます。
このままでは,視界が下過ぎるので”Shift+BackSpace”で前方が見えるようにしましょう。
仮想コックピットとテンキーで眺めるコックピットビューもあります。
また,主翼やエンジン部分を眺めることもできます。
ミニパネルもよくできています。
しかし,魅力的なのはサブパネルです。
Shift+2で副操縦士席が表示できます。
操縦士席とビットマップが被ってしまうのが難点ですが,操縦士席を消すには”Shift+1”を使います。
つぎにShift+7またはアイコンで表示できるのが,レトロな通信パネルです。
またShift+3,Shift+4,Shift+8またはアイコンで,オーバーヘッドパネル,通信機,スロットルが表示できます。
この機体は,エンジンが止まったまで表示されますから,スロットルを少し空けて”Ctrl+E”で始動させます。
電気関係は,Shift+5またはアイコンで,GPSはShift+6またはアイコンで表示できます。
滑走路上の機体
この機体は,当時の国際線の起点である羽田空港に駐機することにしました。
エンジンを始動させると黒煙が出ます。
離陸するのが結構難しい機体でした。
ペイロードを下げてやっとこさ離陸できるようです。
東京~ホノルル経由サンフランシスコ行きの便ですから,羽田離陸後太平洋方面に旋回したところでワンショットしました。
いやあ,いい雰囲気ですね~。
まとめ
レトロ旅客機も集めると楽しいですね。
プラモを集めるよりも,場所は取らないし飛ばすこともできるので,FS2004って流石だねというところです。