日本においてフィージーは珊瑚礁で囲まれた島々で物価の安いリゾート観光地として人気が高まっている国です。またレブカの街は歴史的港町として世界遺産に指定されており,日本で活躍するフィジー出身の選手がいるほどラグビーが盛んです。最近では中国の進出によってインフラ整備が進んでいるようです。
観光地というイメージのフィジーを飛ぶ
観光地ではなくなりつつあるフィジー
日本の抱く観光地イメージから変化している国
フィジーは正式名をフィジー共和国(Republic of Fiji)といい,300余の火山島と珊瑚礁からなる国です。
また日本で活躍するフィジー出身の選手がいるほどラグビーが盛んです。
過去においてはサトウキビ栽培が主な産業でしたが,最近では衣料生産や観光そして中国企業による水産物輸出が中心になっています。
南太平洋の真ん中にありながら島の領有権を巡って争いも生じています。
詳しくは,Wikipediaの記事をご覧ください。
フィジーの世界遺産
2013年に”レブカの歴史的港町”が世界遺産に登録されました。
最寄りの飛行場は,レブカ飛行場(NFNB)です。
なお観光の見どころについてはこちらのページをごらんください。
このように変貌をし続けるフィジーを空から訪ねることにしました。
フィジーの空港・飛行場
Fijiの島々を飛行機で飛び回るために,飛行場リストを入手します。
実際の空港
リゾート地として人気のあるバヌアレブ島にあるサブサブ空港のターミナルです。
“Savusavu Airport, Fiji” by Bula Vista. Photo from Flickr
空港全景の写真です。
“210 Flughafen – airport Savusavu” by Brigitte & Heinz. Photo from Flickr
フィジーのX-Plane11シーナリー
X-Plane11で飛行するために空港シーナリーを入手しました。
空港リストを元に,フリーシーナリーを検索したのが次のリストです。
C:custom airport
P:Fiji pack
/:Nothing
*Skyvector ListedC NFFA BFJ バ飛行場
/ NFNU BVF ブア空港
P NFCS CST キャスタウェイ・アイランド空港
*P NFCI ICI シシア空港
*C NFNG NGI ガウ空港
*C NFNO KXF コロ空港
*P NFNL LBS ランバサ空港
*D NFNK LKB レイクバ空港
*P NFNH LUC ラウカラ空港
*C NFNB LEV レブカ飛行場
*P NFFO PTF マロロライライ空港
P NFMA MNF マナ・アイランド空港
*D NFNM TVU マテイ空港
*C NFMO MFJ モアラ空港
*C NFFN NANナンディ国際空港
*C NFNA SUV ナウソリ国際空港
*D NFOL ONU オノイラウ空港
/ NFND PHR (Pacific Harbour/Deuba Seaplane Base)
P NFFR RBI ラビー空港
*P NFNR RTA ロツマ空港
*C NFNS SVU サブサブ空港
*/ NFVB VBV バヌア・バラビュー空港
/ NFNV VAU バトゥコウラ空港
*P NFVL VTF ヴァトレレ空港
*C NFKD KDV ビュニシー空港
*/ NFNW KAY ワカヤ空港
*P NFSW YAS ヤサワ・アイランド空港
*/NFKB カイブ島飛行場(個人所有)
*/NFVR バヌアバラブ飛行場
シーナリーのダウンロードとインストール
ダウンロード
シーナリーデータはFiji.pakを除き,X-Plane.orgからダウンロードします。
Fijiシーナリーパック
これは,X-Plane9.7用に作成されたシーナリーですが,X-Plane11でも利用できます。
先のリストで”P”というマークを付けた空港が入っています。
このパックに入っている空港と水上空港の位置リストは,パックのドキュメントに入っています。
下の画像は,このドキュメントにこの後でご紹介する新しいカスタムシーナリーのある空港を水色でマーキングをしています。
“Fiji”のドキュメントを引用して一部加筆したもの
“www.bnasroberts.net”から引用
カスタム空港シーナリー
Fijiパック以外のカスタムシーナリーは次のとおりです。
NFFN
X-Plane.orgから引用
NFKD
X-Plane.orgから引用
NFMO
X-Plane.orgから引用
NFNA
X-Plane.orgから引用
NFNB
X-Plane.orgから引用
NFNG
X-Plane.orgから引用
NFNO
X-Plane.orgから引用
NFNS
X-Plane.orgから引用
これらのシーナリーを表示するために必要なライブラリーはつぎのとおりです。
Madagascar
OpenSceneryX
ff
pm_Library
ruscenery
people_LB
Flyby planes
OpenSceneryX
MisterX_Library
CDB_library
3D people
Flags_of_the_world
FlyAgi_Vegetation
The_Handy_Objects_Library
Wrecked_Vehicles
インストール
各シーナリーデータを適当な場所で展開します。
データの中には,展開したフォルダーの中に”__MACOSX“というフォルダーが入っているものがあります。
このようなフォルダーには,同じフォルダー内に空港シーナリーフォルダーがあるので,これを使います。
展開したフォルダーまたは展開したフォルダー内にある空港シーナリーフォルダーをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。
また,あらかじめ表示に必要なライブラリーの導入を済ませておいてください。
なおライブラリーのダウンロード先リストは,こちらをご覧ください。
Scenery packs.iniのシーナリー定義の編集
シーナリーフォルダーのコピーが済んだら,X-Plane11をスタートさせしばらくして終了します。
終了後にCustom Sceneryフォルダー内にあるScenery packs.iniをメモ帳で開きます。
先頭にあるFiji関連のフォルダーの定義順を編集します。
順番は,”Fiji”がその他のフォルダーの下になるようにします。
これで導入作業は終了です。
X-Plane11での表示
Fijiにはたくさんの飛行場や水上機発着場があります。
一つ一つをご紹介するとたいへんなので,主要な空港の画像をご紹介します。
ナンディ国際空港(NFFS)
日本の航空会社も乗り入れるフィジー最大の空港です。

空港ターミナルです
空港周辺には近代的な街が広がっています。

w2xpデータによる空港周辺の街並
ナウソリ国際空港(NFNA)
フィジー第二の規模の国際空港で,首都スバの最寄の空港です。

ターミナルビルの向こうに駆逐艦が見えます
コロ空港(NFNO)
傾斜のきつい滑走路を持つ空港です。
サブサブ空港(NFNS)
実物の空港の写真でご紹介したバヌアレブ島の空港です。
この空港には課題があって,w2xpデータを利用していると滑走路上に住宅が,ターミナルの場所に森が表示されます。
これらを隠すシーナリーを作ろうとしましたが,空港のデータを調べてみると,すでに組み込んであるのですが,設定がw2xpデータの利用を想定していない構造になっていました。
修正したシーナリー(NFNS_Earth nav data mod.zip)はここからダウンロードできます。
ダウンロードした”NFNS_Earth nav data mod.zip“を展開して,”NFNS_SavuSavu-Vanua Levu_XP11“フォルダー内にある,”Earth nav data“と入れ替えてください。

修復したNFNSのターミナル
フォトシーナリーの導入
Fijiの珊瑚礁は世界遺産に登録されているので,これを見たいと考えて”海のフォトシーナリー“を作ってみました。
X-Plane11.50β17で表示したのですが,フォトシーナリーの空港位置からずれて表示されてしまいました。

フォトシーナリーでずれて表示されたナンディ国際空港の滑走路
11.4あたりまでのシーナリーを11.50で使うとき,実際の位置とずれてしまう現象がみられることがありますが,Fijiのカスタム空港シーナリーではこの現象が生じるようです。
このため,今回ご紹介したカスタムシーナリーはフォトシーナリーを使わずに利用するか,スキルのある方はWEDで位置を修正のうえフォトシーナリーとともに利用してください。
珊瑚礁と南国の風景を同時に楽しむために,シーナリー編集スキルが必要になるとは少し残念な気がします。
まとめ
Fijiシーナリーのご紹介にあたって様々な検証をしたので,記事を書くのが遅くなってしまいました。
Fijiシーナリーは導入に課題がありますが,美しいシーナリーです。
フライートシミュレーターの世界では,2020年8月18日発売のFS2020が話題になっています。
FS2020のデモ動画にはカリブ海の珊瑚礁画像がつかわれるなど,VFRに適しているようです。
私もいつかはFS2020を導入してみたいと考えています。
FS2020は利用するデータをその都度サーバーからダウンロードするようです。
導入するにしてもMicrosoftがこのダウンロードサービスをいつまで継続してくれるか,私は少し不安を感じています。
私は,MicrosoftがFS2004のサポートをやめた時,痛い目に遭いました。
そのため,ダウンロードサービスが終了したとき自分の使うデータを保管するため,どのくらいストレージの容量が必要になるのかを知りたいと考えています。
X-Plane11は,納得するまで自分でシーナリーを修正できますし,使うデータの管理を自分自身でできるという強みがあります。
Fijiシーナリーは,X-Plane11が自分でデータを用意することができる強みをあらためて考えさせてくれるきっかけになりました。
Enjoy, Flight!
この記事の画像は,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.50β17を使って表示しています。