セスナ機の操縦席内での音といえば,空港での航空機の離着陸などの音,コックピット内の風の音などがあります。
そのほかの警告音もありますが,これらの音をグレードアップするプラグインがあります。しかも旅客機向けに作られたX-RAASというプラグインを軽飛行機であるセスナ機で利用できるようになります。この便利なサウンドプラグインをご紹介します。
X-Plane11導入日記(その150)
セスナ172SPの操縦席内の音をグレードアップするプラグイン
デフォルトのセスナ172SPは,Laminar researchの調査によれば,X-Plane11で最も良く使われている機材だそうです。
この機体のコックピット内の音をグレードアップするためのプラグインが公開されています。
しかも,着陸時の警告などをアナウンスしてくれるプラグインであるX-RAASを利用できるようになります。
X-RAASは旅客機向けのプラグインであり,軽飛行機では利用できなかったのですから素晴らしいことです。

滑走路に正対するとプラグインが滑走路番号をコールしてくれます
プラグインのダウンロードとインストール
準備
このプラグインは,Luaスクリプトですから,あらかじめFlyWithLua NGをインストールしておく必要があります。
私の過去の記事を参考にインストールしておいてください。
そして,インストール前にデフォルトのセスナ172SPフォルダーをバックアップします。
バックアップするフォルダーは,”Laminar Research / Cessna 172SP /“です。
ダウンロード
セスナ172SPの操縦席内の音をグレードアップするために必要なデータは3種類あります。
1 Laminar Cessna 172SP Enhanced Sound 1.0.0
サウンドプラグインの本体です。
X-Plane.orgから引用
2 3jCabin-sounds – sound engine plugin 1.19とUIライブラリー
サウンドを再生するプラグインとコントロールパネルを表示するスクリプトです。
X-Plane.orgから引用
ダウンロードリンクをクリックするともう一つのリンクページが開きます。
必要なものは,”3jCabin-sounds.lua”とドキュメントですが,お試しにDEMOサウンドセットをダウンロードしておくのも良いでしょう。
X-Plane.orgから引用
3 X-RAAS: Runway Awareness and Advisory System 2.1
着陸時の高度などをコールしてくれるプラグインです。
私が過去の記事でご紹介したプラグインですが,導入方法が異なります。
インストール
インストールには3つの工程があります。
1 3jCabin-soundsのインストール
まず”3jCabin-sounds”を導入します。
ライブラリーである3jLib1フォルダーの中の,jjjLib1.luaを”/ Resources / plugins / FlyWithLua / Modules /“フォルダにコピーします。
つぎに”3jCabin-sounds.lua”を”/Resources / plugins / FlyWithLua / Scripts /“フォルダにコピーします。
2 X-RAASのインストール
つぎに”X-RAAS”を,Cessna 172 SPを使用している場合だけ有効となるように導入します。
“X-RAAS.zip“を適当な場所で展開します。
展開してできたフォルダ “X-RAAS2“を”X-Plane11>Aircraft>Laminar Research> Cessna 172SP>plugins“にコピーします。
3 Cessna 172SP Enhanced Soundのインストール
最後に”Laminar Cessna 172SP Enhanced Sound 1.0.0″のデータである”Cessna 172SP Enhanced Sound.zip“を適当な場所で展開します。
2つのフォルダ “Aircraft”と “Resources”を”X-Plane 11″フォルダーに上書きコピーします。
フォルダー構成がX-Plane11にあわせてあるので,2つのフォルダーを上書きコピーするだけで導入できます。
サウンドの効果
サウンドの効果は,文章で書くことはできませんが,つぎのとおりサウンドが改善されます。
コックピット内の風の騒音を改善
地上でのローリングノイズの改善
バックグラウンド,空港および飛行中の無線通信
現在の高度の10〜10000フィートの音声アナウンス(高度1000フィートから、1000フィートごとのアナウンス)
ロール角が40度を超える場合の警告音声メッセージ
迎角が20度を超える場合の警告音声メッセージ
オートパイロットが無効になっているときの音声メッセージ
エンジンが故障し,緊急通報を航空管制に送信した場合の音声メッセージ
最高速度に達したときの音声メッセージ
巡航速度に達したときの音声メッセージ
フラップを開いたときの速度が速すぎる場合の音声メッセージ
離着陸後および着陸準備完了時に自分の代わりに発声する
乱気流の警告
飛行中のスイッチ作動およびトリミングの音
私は,元々の音をそれほど気にしていなかったので,警告を告げる女性の音声メッセージで気がついたくらいです(^^;
ちなみに音声メッセージは英語です(笑)。
オプションの設定
インストールしたプラグインは,メニューから設定を変更できます。
サウンドプラグインの設定変更
メニューから”Open Setting”を選んで設定ウインドウを開きます。
ここでサウンドスイッチをX-Plane11の画面上に表示してみます。
”SWITCH”ボタンをクリックし,真ん中の”TC“をクリックします。
サウンドスイッチが,画面中央上部に表示されます。
サウンドスイッチに設定してあるものがあれば,このスイッチをクリックすれば表示されます。
今回は,デフォルト以外設定してないので,何も表示されません。
このスイッチで使えるサウンドセットは,オンラインで複数公開されています。
データへのリンクは,”3jCabin-sounds”のダウンロードページ内において”Sounds / sound set contributed by other users:“という見出しの下に公開されています。
また,このサウンドスイッチをON/OFFする設定もメニュー内にあります。
頻繁に操作するようになったときには,キーボードショートカットキーを設定できます。
FPSへの影響
広島空港から出発してしばらく飛行してみましたが,アナウンスがあっても,FPSに全く影響はありませんでした。
まとめ
普段からよく使うセスナ機に関しては,QuickViewでの操作環境の改善と,操縦席内の音を良くすることができたことで,操縦環境を整えることができました。
VFRを行うための環境については,私が導入当初に想定していた望ましい環境を整えることができたと考えています。
今回の投稿で,導入日記シリーズは一つの区切りとして終了します。
今後は,「たぶろぐ」というブログ名に恥じないよう,VFRで楽しめる世界中の風景をはじめ,FSXにも対象を拡大して様々な記事を投稿していきます。
この記事は,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.35r1で表示確認をしています。